活動

対談 農業の新しい形 -皆の智恵を結集し 生産性の高い農業へ挑戦-

内記朗さん 鴨川市中山間地域等活性化協議会会長

Q 内記さんはずっと農業をやってこられていますが、今の鴨川の農業の課題についてどう考えていますか。

A 農業全体で言えば農業従事者が減っているということですね。それから後継者や高齢化の問題ですね。なぜそうなっているのかと考えると、簡単に言えば採算性が低いということ。跡継ぎになってほしいと思っても口に出せないですね。
中山間地域ではやはり小規模の農家が多くて、でもだからといって農業をあきらめてしまったら中山間地域の荒廃が進んでしまう。耕作放棄地がますます増えてしまう。鴨川市内で大規模に展開できる地域はあまりないんですが、それで良いのかってことになると、決してそうではない。
だからこそ活性化する必要があるということです。
私は、市政としてのリーダーシップがどのような形になろうと、この課題に向かって取り組みたいと思っています。

Q 同感です。私も政策そのものを皆と一緒に話し合うことが重要だと思います。どのような立場であれ地域のために何が必要かを考え続けたいとも思っています。
さて、先日も研修会があって、参加したんですが、活発な意見が出ていましたね。

A 鴨川には今24の集落があるなかで連合会という形で活性化協議会があります。それと労働者協同組合(集落の年度を活用)をもう少しグレードアップして生産性を上げようという取り組みを進めているのですが、研修会の講師にお話を聞いたら、そのような取り組みは全国初とのことでした。
話題になっている集落のネットワーク化、スマート農業という、自立型のトラクターやドローンなどでの作業、一番大変な草刈りをラジコンなどでやるっていうのを共同でやったり、集落ごとにやると国などから支援も厚くなるという話です。

Q そのような取り組みによって近代化され、従事者不足にもつながるということでしょうか。

A そうですね。今まで一人でやっていた作業が機械化されたり、時間短縮につながったりすることになりますので、生産性が上がりますので良いと思います。

Q 先日の研修会にも国から参事官がお見えでした。このような制度を活用するためにも、国と皆さんが直結して課題に立ち向かう仕組みが必要ですね。

A 農業はなくてはならない産業ですし、その中に若い人たちを取り込んでいきたいというところです。
それは鴨川だけの課題ではないと思います。若い人たちがここに定住して、子どもを育てて行けるような状況、定年退職後なども力のある人たちに活躍してもらうような地域にしたいと思います。
そして、移動手段のない買い物難民みたいな弱者っていうんですかね、そんな方々の支援にもつながることになると思います。

日本の農業今のままで良いのか

 内記さんのお話しの中で、何度も「このままで良いのか」という言葉が出てきました。
 現状の農業という大切な産業を何とかしたいという強い決意を感じました。そして、これは鴨川だけでなく日本全国に共通する課題でもあります。
 地域のこうした熱い想いを、国の課題解決の仕組みにつなげることで内記さんはじめ、中山間地域の活性化協議会で活動されている方々の想いを形にしていきたいと強く思います。
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